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マウスピース矯正で装着時間が重要な医学的理由

2026.02.23

当院のホームページをご覧いただき、ありがとうございます。

マウスピース矯正で装着時間が重要な医学的理由


はじめに

 

マウスピース矯正について説明を受けると、ほぼ必ず伝えられるのが
「1日20時間以上の装着が必要です」という言葉です。

ただ実際には、
・少しくらい外しても大丈夫では?
・忙しい日は仕方ないのでは?
と感じる方も少なくありません。

結論からお伝えすると、
マウスピース矯正において装着時間は“努力目標”ではなく、治療効果に直結する重要な条件です。

この記事では
・なぜ装着時間が重要なのか
・装着時間が安定しないと何が起こりやすいのか
・無理なく装着時間を確保する考え方
を、歯列矯正専門医の立場から、できるだけ分かりやすく解説します。


なぜマウスピース矯正は装着時間が重要なのか

①歯は「持続的な力」で動く

矯正治療では、歯に力をかけることで歯を動かしますが、
その動きは単純に「押せば動く」というものではありません。

歯は
・歯根膜
・顎の骨
という組織を介して支えられており、
一定の力が継続して加わることで、骨の吸収と再生が起こり、少しずつ位置が変化します。

マウスピース矯正は、この「持続的な力」を前提として設計されています。


②力が途切れると、歯は元の位置に戻ろうとする

装着時間が短くなると、歯にかかる力が断続的になります。

すると
・歯が予定通りに動きにくくなる
・一度動いた歯が安定しない
といった状態が起こりやすくなります。

これは失敗ではなく、歯の生理的な反応として自然なことです。


装着時間が安定しない場合に起こりやすいこと

①マウスピースが合いにくくなる

装着時間が不足すると、
次の段階のマウスピースがきつく感じたり、浮いたりすることがあります。

この場合
・装着期間を延ばす
・一つ前のマウスピースに戻る
・計画を微調整する
といった対応が必要になることがあります。

いずれも、仕上がりを良くするための調整です。


②治療のテンポがゆっくりになることがある

マウスピース矯正は、
計画通りに進めば非常にテンポよく治療が進みます。

一方で、装着時間にばらつきがあると
・歯の動きを確認する期間が必要になる
・安全性を優先して進行を調整する
といった理由から、結果的に治療期間が延びることがあります。


③「装着できなかった」という感覚がストレスになることも

実際の診療現場では、
「ちゃんとできていない気がして不安」
「怒られそうで言いにくい」
と感じてしまう方もいます。

しかし、マウスピース矯正は状況に合わせて調整できる治療です。

大切なのは、正直に状況を共有し、
無理のない進め方を一緒に考えることです。


装着時間を確保しやすい人の考え方

①完璧を目指しすぎない

「毎日必ず22時間」と考えると、負担に感じやすくなります。

実際には
・生活リズムが安定している
・大きなムラがない
ことの方が重要です。

多少短い日があっても、
翌日以降で安定させる意識があれば、大きな問題になることは多くありません。


②生活の中に「装着の流れ」を作る

うまくいっている方に共通するのは
・食事 → 歯磨き → 装着
という流れが習慣化していることです。

「つけ忘れないように意識する」よりも、
自然に装着する流れを作ることが成功のポイントになります。


装着時間について誤解されやすいポイント

①長時間つければ早く終わるわけではない

装着時間は重要ですが、必要以上に長くつければ治療が早まるわけではありません。

無理な力をかけることは歯や歯周組織に負担をかける可能性があるため、
決められたペースを守ることが最も大切です。


②装着時間が完璧でなくても治療は進められる

装着時間に多少のばらつきがあっても、状況に応じて調整しながら治療を進めることは可能です。

「できていない=失敗」ではありません。


よくある質問(Q&A)

Q1:毎日20時間を下回ると問題になりますか?
A:単発であれば大きな問題にならないこともありますが、継続的な不足は調整が必要になることがあります。

Q2:忙しい日はどうすればいいですか?
A:前後の日で装着時間を安定させる意識が大切です。状況は遠慮なく相談してください。

Q3:装着時間は自己申告ですか?
A:自己申告が基本ですが、歯の動きやマウスピースの適合状態から判断することも可能です。


歯列矯正専門医からのアドバイス

マウスピース矯正における装着時間は、
「守れなかったら失敗」ではなく、「治療を調整するための大切な情報」です。

完璧を目指す必要はありません。
大切なのは
・現実的な装着
・正直な共有
・無理のない継続
です。

これらがそろえば、マウスピース矯正は非常に安定した結果につながります。

歯列矯正専門医 院長 中西正光

 

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熊本県熊本市中央区安政町6-2 クオリア安政町4F

熊本サニースマイル矯正歯科

☎︎お電話番号 096-211-2525

 

 

当記事の内容は以下のガイドライン・文献を参考に作成しています。

【専門ガイドライン】
・日本矯正歯科学会「診療ガイドライン」
 https://www.jos.gr.jp/guideline
・アメリカ矯正歯科学会(AAO)Clinical Guidelines
 https://www2.aaoinfo.org/practice-management/cpg/
・厚生労働省 歯科口腔保健関連情報
 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/shikakoukuuhoken/index.html

【参考書籍】
・『THE ALIGNER ORTHO アライナー矯正治療の最適解: ALIGNER RADIO BOOK』
・『アライナー矯正歯科治療』

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監修歯科医師

熊本サニースマイル矯正歯科
院長 中西正光

所属学会等

  • 日本矯正歯科学会
  • 日本デジタル矯正歯科学会
  • 九州矯正歯科学会
  • 日本摂食嚥下リハビリテーション学会
  • インビザラインドクター

略歴

  • 久留米大学附設高等学校
  • 東京歯科大学卒業
  • 九州大学病院矯正歯科
  • 熊本県内大手医療法人の歯列矯正部門顧問

学会発表

  • Journal of Oral Biosciences Supplement 2018
    「Impaired store-operated Ca2+ entry in mouse salivary glands decreases the volume of saliva secretion」
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