下顎前突とは?
受け口(反対咬合)、下あごが前突して見える状態です。
原因
歯に原因がある場合
下顎前歯の異常な傾きによる下顎前突の場合、矯正治療による改善が期待できます。
骨格に原因がある場合
上顎が小さすぎたり、または下顎が大きすぎることによる下顎前突の場合、矯正治療のみで改善できることもありますが、骨格のズレが大きすぎる場合は、外科的な手術が必要なこともあります。
弊害
健康上の問題
顎関節症
下顎前突は顎関節症を誘発しやすいです。
食事が困難
前歯が機能しにくいため、食べづらくなってしまいます。
発音の異常
滑舌や発音に影響が出ることがあり、コミュニケーションに不都合がでます。
審美的な問題
口元がコンプレックスとなり人前で笑えない、内向的になることもあります。
治療
小児矯正
成長期の特性を利用して歯列や骨格、筋肉のバランスを整えたり、悪い癖があれば癖をなくすように誘導します。
成人矯正
基本的には非抜歯での治療が前提ですが、検査結果やe-lineの改善のために抜歯をご提案することがあります。
治療の選択肢は複数ご用意しますので、その中からご自身に合ったプランを選んでいただくことになります。
よくある質問
下顎前突の治療は何歳からが良いのでしょうか?
4歳頃からが治療開始時期の目安ですが、4歳以降であれば何歳からでも治療可能です。
家族も反対咬合なのですが遺伝するのでしょうか?
遺伝の影響は高いといわれています。特に両親の骨格が遺伝する確率は約50%というデータもあります。
後戻り(再発)はしますか?
小児期の下顎前突(反対咬合)では、一旦改善してもその後の下顎の成長次第では再度下顎前突(反対咬合)になることがあります。
その場合再治療も含めて検討することがあります。
手術(骨切り術)が必要なこともあるのでしょうか?
あまりにも骨格のアンバランスが大きい場合は矯正治療単独ではなく、外科手術を併用しないと治せないことがあります。矯正治療単独で治療できるのかどうかは精密検査後の診断時に判明します。
放置した場合のデメリットはありますか?
顎関節に負担がかかりやすいかみ合わせなので、顎関節症を発症するリスクが年々高まります。
また、見た目に大きく影響する症状なので心理的・審美的な障害にもつながります。
痛みはありますか?
歯が動くときは周囲の組織に炎症が起きたような状態になりそれが原因で痛みを感じることがあります。通常、約2日で痛みは落ち着いてくるので治療期間中ずっと痛いわけではありません。